④キュリオシティ、月の波動、
“良い働きをした地上人”について
≪キュリオシティとは? 月の波動とは?≫
まず、月の都の話なのに何故、突然、火星探査車が登場するのか。しかも、通った跡では草木が枯れ、霧は消え、何も無い状態となってしまうとはどういうことか。この謎を解いた可能性のある賢人が、
ある考察サイトにいました。彼の書き込みを、そのまま引用してみましょう。
>山彦が自然現象だという話で妖怪山彦が減ったというのと同様に、探査機が幻想を消し去る、浄化
するということかもしれぬ。月の勢力は科学の象徴たる探査機をそのようにして利用しているのでは。
見事な考察です。確かに、火星探査の歴史とは、火星の無生物ぶりが次々と明らかになっていった歴史でもあるのです。
かつて天文学者たちは、火星には高度な知能を持った火星人がいて、火星を望遠鏡で覗き見た時に目に
映る黒い筋は、彼らが造った運河であるなどと考えていました。しかし、好奇心(キュリオシティ)を
胸に観測に挑むにつれ、火星は火星人どころか、微生物ですら存在が危ぶまれるまでに「無生物」で
あると明らかになってきたのです。
これを踏まえると、以下の予想が出来ます。
●火星探査により火星が「無生物」だと明らかになってきた経緯を利用し、幻想郷のあらゆる物を消滅
させるために、曰く付きのキュリオシティとほぼ同形の探査車を利用している。幻想郷を何も無い
状態とすることが、「浄化」の一つである。
恐ろしい話です。このままキュリオシティが活動を続ければ、妖怪たちが何も認識出来ないうちに
幻想郷は、不毛で無生物の、何も無い大地へと変えられてしまうのです。
しかし、ここで一つ疑問が浮かび上がります。妖怪たちが、何故キュリオシティを認識出来ないのか、という問題です。また、妖怪に認識出来ないものと言えば、月から飛来する波動のこともあります。
例えば『永夜抄』では、月が完全な満月にならなくなっただけでも、月の光に依存する妖怪たちに
とっては死活問題でした。なのに、月の変化に敏感なはず妖怪たちが、月の波動には全く気付いて
いない・・・。
ただ、2面道中曲「湖は浄めの月光を映して 」の説明書きによれば、一部の者は気付いているという
ことでした。一部の者というのは、おそらく、月の都の新興勢力が「悪者」だとレッテルを貼って、
何とか誘い出そうと画策している永琳たちのことを指すのでしょう。
となると、次のような予想が出来ます。
●月の都の新興勢力が誘い出したいのは永琳たちであり、妖怪たちが異変に気付いてしまうのは逆に
厄介。キュリオシティを破壊し、最悪、月の都に攻め込んで来る可能性もある。そこで、月の変化に
敏感な彼らには、特殊な月の波動を浴びせ、認識も干渉もさせないようにしている。
不用意に敵を増やさず、捕えたい相手だけを確実に仕留めようというのです。敵方は、とても頭の
切れる連中だと言えそうです。
≪「浄化」の過程で、良い働きをした地上人って?≫
鈴瑚によれば、「地上人は浄化の過程において非常に良い働きをしてくれた」らしいのです。地上人と
いうのが、単数形なのか複数形なのかは分かりませんが、それぞれ考察してみましょう。
まず、単数形について。こう予想します。
●紺珠伝に、中ボスとして、または名前だけ、もう一度くらいは宇佐見菫子が出てくる可能性があり
ます。月の都を見せてやるから手伝え、と言えばホイホイ応じそうなくらい、彼女は「クソゲス」
ではありませんか! 地上人とは、彼女のことです。
幻想郷の結界を破壊し、その存在を外の世界へ暴こうとしていた彼女です。大抵のことは意に介さない
でしょう。現に、7種類のオカルトボールを幻想郷に投下したのは、他ならぬ彼女自身でした。
次に、複数形について。こう予想します。
●幻想郷または外の世界で、「アポロは月に行っていなかった」という都市伝説を実際に広めたのは、
他ならぬ幻想郷の人々、そして外の世界の人々です。それについての言及かも知れません。都市伝説
が広まるのは、それほど重要なことなのかも。地上人とは、不特定多数の人々のことです。
つまり、どちらにせよ月の都の新興勢力は、地上人を意のままに操りながら彼らの野望である月の都の
乗っ取りを図っているということ。地上人は、ただ振り回されるばかりなのです。
いよいよ、最も皆さんが知りたいであろう「浄化」と「一人の狂人」についての、考察と予想に移って
参ります。(「彼奴」はもう少し後)